今回ご紹介するのは「比内地鶏」です。比内地鶏は日本の三大地鶏の一つなので、知名度も高い地鶏です。とはいえ、比内地鶏の特徴まではわからない方も多いかもしれません。今回は比内地鶏の特徴や味わいについてご紹介します。

比内地鶏とは？

比内地鶏は秋田県で飼育されている地鶏で、比内鶏とロードアイランドレッドの交配によって生まれます。比内鶏とは、比内地鶏の親となっている鶏ですが、比内鶏は非常に美味しく、また純粋な日本地鶏であることなどから昭和17年に国の天然記念物に指定されました。


ただ比内鶏は、他の鶏に比べて小型で飼育が難しく食用にもあまり向いていないということなどから秋田県畜産試験場によって改良が行われ、比内鶏の雄とロードアイランドレッドの雌を交配させて、昭和48年に誕生したのが現在流通している比内地鶏です。


比内地鶏の飼育方法は、放し飼いまたは平飼いが基本です。さらに飼育期間は、一般的な地鶏よりも圧倒的に長い150日以上の期間をかけて育てられています。地鶏として特定JASが定めている飼育期間は75日以上ですが、約2倍の期間をかけて育てられていることも比内地鶏の特徴の一つといえます。また1平方メートルあたり5羽という、ゆったり広々とした空間で飼育されるため、鶏たちのストレスも少なくなります。他にも、飼料には野菜や野草が加えられるなど、様々なこだわりのもと丁寧に育てられています。

比内地鶏の旨みと特徴

比内地鶏の旨みや肉質などにおける特徴は、赤みが強く肉の締まりが良いこと、適度な脂肪、適度な歯ごたえなどがあることです。また比内地鶏には旨み成分であるイノシン酸が多く含まれています。ジューシーで噛むほどに旨みを感じることができるのは、比内地鶏の魅力といえます。


焼くのはもちろん、煮ても美味しくスープにしても美味しく、幅広い調理方法で旨みを味わうことができます。焼けばジューシーに、煮るとコクと香りを楽しめます。


鍋にすることで深いコクが出るため、比内地鶏は秋田県の郷土料理として有名なきりたんぽ鍋にも欠かせない食材として用いられています。

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